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PROJECT STORY 04すべての社員が「安心して働ける」、
そのあたりまえを守るために、
最適な給与制度と運用を

NTT西日本 NTTビジネスアソシエ西日本
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MISSION
ミッション

「制度は、生きもの」。
大規模な給与改定が「なぜ」必要なのか。
誰もが納得し、しかもインパクトを与えられる
新制度を構築しなければならない。

2013年10月にNTT西日本グループは事業運営体制を再編。さらに半年後の2014年3月、NTTグループとして数年ぶりの給与改定が決まる。なぜ、どのように制度を改定するのか。人事部の竹田は、新たな給与制度のグランドデザインを描き始めていた。

竹田
給与改定の方針が決まり、まずはどんな給与改定がベストなのか、NTTグループを統括する持株会社と連携しつつ、経営や社員へのインパクトも考えながら制度設計に着手しましたが、経営サイドとして二つの想いがありました。一つは、頑張っているリーダー層の給与を改定し、これからも会社を牽引していって欲しい、というメッセージを発信すること。もう一つは、子育て世代の社員に、さらにモチベーション高く活躍いただけるように、働き方のダイバーシティー(多様化)への支援が可能な仕組みに見直すこと。その二つを主眼に、見直しをデザインしていきました。

描き出した新制度の設計図を、いかにして運用の現場になじむものに、また社員に伝わるものにしていくか。「絵に描いた餅」に終わらせないためには、グループ各社の人事担当者やBA西との綿密な連携が不可欠になる。そこには「待ち」ではない、「攻め」のアプローチが必要だった。

荻野
制度設計はトップダウンのミッションですが、業務内容と給与水準の関係性など「現場のいま」を知らずに、本社の人事部が頭でっかちに独りよがりで考えても、うまくいきません。グループ各社に足を運び、現場の実態に詳しい人事担当にヒアリングを重ねました。そこで実感したのは、多様な働き方を望む人がたくさんいて、現場のニーズをくみ取りながら制度の設計を考えていくことで、組織全体のモチベーションを高めていける、ということでした。また、実際に支給業務に携わるBA西とも連携して、運用実現の可能性を検討し、設計図の細部を一つひとつ詰めていきました。
辻野
荻野さんは随分と苦労したはずです。誰にどんな風に働いてもらうために、適切な給与を支給すればいいのかを、一人ひとりについて考える必要があります。給与改善が図られる対象となる人、ならない人がいるなかで、総合的に調整と判断を下していくのは、簡単なことではありませんからね。

制度見直しにあたっては、過去の給与改定がどんな内容で、どういった影響が出たのかを時間軸で洗い出し、適切な対応策の想定、検討が求められる。

竹田
正直、どんな設計思想で改定するか、とても悩みましたね。制度の見直しには、過去との整合性が欠かせません。また、現在の景気動向や会社の経営状況、これからの社員への期待。一方向の見方ではなく、時間軸も含めたマルチな視点に立つ設計思想が求められます。それが「この給与改定は必要だったんだ」という納得につながり、適切な運用体制の見直しにもつながっていきますから。過去・現在・未来の時間軸に寄り添って脈々と改定を重ね、連綿と続いていく。制度って「生きもの」なんですよ。
荻野
社会情勢の変化がこれだけ激しいなかで、通信業界のみならず他業界も見据えながらの制度設計でしたね。また、働き方も多様化していて、「メリハリのある働き方として、限られた時間の中で、高いパフォーマンスを発揮し、仕事が終われば家族との時間やプライベートを大事にしたい」という人にも報いる必要もありました。そうした点が「いまだからこそ」の着眼点でしたね。

TRUNING POINT
ターニングポイント

新制度を給与支給日に反映させるまでに
許された時間は、わずか半月…。
「役割」という垣根を超えた連携で
7万通りの支給実務で「あたりまえ」を実現。

給与制度改正の結論がでたのは、3月下旬。最初の給与支給日は4月20日だが、支給データを精査して7万人の給与計算を終える実務の完了は、さらに遡って4月上旬が「Xデー」となる。「制度設計から運用へ」と一歩進んだプロジェクトだが、ミッションコンプリートまで、わずか半月しか許されない挑戦が始まった。

竹田
制度見直しの具体的な内容が固まった後、すぐにBA西に新制度の内容を伝るとともに、どんな方を対象にどのような支給パターンがあるのかを、わずか半月の間に決定する必要がありました。当然ですが、間違いは許されません。
辻野
情報開示のタイミングがぎりぎりになるのは、仕方のないこと。人事部とBA西、そして給与システムの担当部門の3者がトライアングルで、新制度に基づく新たな運用をどうするか、7万通りの給与計算や支給実務を落とし込んでいきました。支給日は4月20日と決まっていますし、1円たりとも過誤があってはならない。どちらもBA西のミッションですが、今回は給与計算の現場としての意見を伝えながら、人事部も巻き込んでいった感じですね。おかげで、データの精査など垣根を超えた連携につながり、時間との戦いを乗り切れました。

本来は、制度設計は人事部、実際の支給業務の運用はBA西のミッション。役割分担から言えば、人事部は給与データをBA西に渡して「後はお任せ」で構わないことになる。だが、プロジェクトではデータの作成・チェック、正誤の照合なども両者が協力して連携を深めていった。

竹田
「正しい制度改定をして、正しく社員のみなさんに伝え、給与も間違いなく支給する」。役割は違ってもミッションは同じですから、制度をつくった側として、できることはやっていこうよ、と。制度の文言の解釈やさまざまなパターンへの対応に、無理をお願いして耐えてもらった部分もありましたし、お互いさまですよ。
辻野
新たに設計された給与制度は、最終的に一つの文章になります。「手当は●円です」「このように支給します」。その一文を7万人に当てはめた時に、必ず想定外の支給パターンが生まれますし、その時にどうするかも綿密に打ち合わせました。こういう運用でいきますよ、と。給与支給のフロント業務を担当する長谷部さんはいま、グループ各社の社員の方々と直接対応をしていますが、少し大げさに言えば「7万通りの現場処理」を支えているわけです。
長谷部
7万通りの問い合わせがあったとしても、一つひとつ確かな根拠を持って説明できるように、と心がけています。新制度の始動時だけでなく、普段から人事部とは絶えずチームのように連携を深めることが、社員サービスの品質を高め、安心ある支給につながっていきます。「私の給料、ちゃんと支給されていましたよ」という声が届くわけではありませんが、それは社員のみなさんに納得いただいている証しだと思っています。

給与支給日に、デスクの電話が鳴ることなく静かに時が過ぎていく。そんな「何もない」ことが、実は「当たり前のことを、当たり前に」できている最高の評価を意味している。

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