NTT西日本グループ 新卒採用情報2020 驚かせ、未来。
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PROJECT STORY

04
  • NTT西日本

廃棄物を排出する人、収集する人。
世の中全体にもメリットをもたらす
IoTソリューション。

PROJECT MEMBERS
PROJECT MEMBERS
(左から)
  • 青野 肇 HAJIME AONO
    株式会社エックス都市研究所
    大阪支店 支店長
    環境エンジニアリング事業本部
  • 梅村 和弘 KAZUHIRO UMUMURA
    NTT西日本
    アライアンス営業本部
    ビジネスデザイン部
  • 望月 裕貴 HIROKI MOCHIZUKI
    NTT西日本
    アライアンス営業本部
    ビジネスデザイン部
  • 中峯 良介 RYOSUKE NAKAMINE
    シンク・アンド・アクト株式会社
    New Business Development
    DIRECTOR
1 プロローグ
非効率な産業廃棄物の収集・運搬に
最新のLPWAネットワークを活用する。
日本初となる大規模な実証実験が進行中。
非効率な産業廃棄物の収集・運搬に
最新のLPWAネットワークを活用する。
日本初となる大規模な実証実験が進行中。

新しい技術や仕組みで、これまでにない活用シーンを
創り出し
誰よりも先に、ビジネスモデルとして
確立する —。

世の中に貢献を果たす社会課題の解決を、
成長の原動力にするNTT西日本グループが
経営戦略の柱の一つに掲げる事業領域、
それが「IoT」(Internet of Things)だ。
あらゆるモノがインターネットでつなげる新時代に
最適なネットワークサービスとして省電力で
低コスト、長距離・広範囲で通信可能な
「Low Power Wide Area」(LPWA・LoRa WAN™)の
フィールドトライアルもいち早く展開してきた。

多様なパートナーとのアライアンスによる
活用シーンの共創が進められるなかで
新たに浮上した課題解決のテーマが、日々の
暮らしに身近な「地域のごみ」。
特に、全国の自治体や民間の産業廃棄物事業者が
長年にわたって
「やりたいけど、できない」ジレンマを余儀なく
されてきたのが、産業廃棄物処理における
収集・運搬の「効率化」だ。

そのソリューションとして、超音波センサや
LPWAネットワークを活用して
産業廃棄物の貯留量管理を「視える化」し、
収集距離や最終処分量を「最適化」できる
新たなIoTプラットフォームは
つくれないだろうか…。
NTT西日本・ビジネスデザイン部(BD部)で
芽生えた想いに、外部パートナーが集結し
ロールモデルの構築をともにめざす、
共同事業プロジェクトが始動する。

地元密着で地域行政の課題解決に取り組む、
シンク・アンド・アクト(T&A)。
廃棄物業界でコンサルティング事業を展開する、
エックス都市研究所(エックス)。
「地域」と「産業廃棄物」の専門家に
ITデバイスメーカーのNISSHAも加わって実現した
コラボレーションで
京都府が公募する「IoTを活用した廃棄物削減・
リサイクル促進モデル事業」の実証実験に
挑戦することが決まる。

ごみカートに取りつけた超音波センサで貯留量を
測定して一覧管理し、廃棄量に合わせて、
収集トラックがグルッと回って、
ムダなくまとめて回収しましょう —。
行ってみないとわからないピストン輸送から、
視える化した実需連動型の一括回収と、
収集運搬のルート・シフトの選定へ。
そんな「排出」と「収集」の最適なマッチングが
いま、産声を上げようとしている。

2 ミッション
IoTで、何ができるか。産業廃棄物の効率的な
収集運搬モデルにLPWAを活かすアイデアが出発点。
IoTで、何ができるか。
産業廃棄物の効率的な
収集運搬モデルにLPWAを活かす
アイデアが出発点。
IoTを用いたデータの価値化による
新ビジネスの創出へ、BD部の地方創生チームと
IoTネットワークチームが連携。
さらに地域振興・活性化をデザインするT&Aも
巻き込み、産業廃棄物処理の効率化モデルに
挑戦するプロジェクトが始動する。
海外に先例モデルはあったが、
日本では未踏の領域でそのまま導入しても
通用しないこともわかった。
望月

IoTとクラウド、総合生活基盤。その3つを視野に生まれたのが、IoTで産業廃棄物を回収するアイデアでした。調べてみたら、海外にはすでに成功事例があって、大きなごみコンテナにセンサをつけて量を測定し、収集車が運搬ルートや回数を効率化してロスをなくしていました。実績のあるフィンランドのセンサメーカーにも詳しくヒアリングした結果、「日本でも、ビジネス化できる可能性がある」と判断しました。
そんな時、地域行政の視点で社会課題の解決に取り組むT&Aの中峯さんと出会って、どうすれば解決できるか、日本なりの仮説を立てていこう、と決意しました。

中峯

T&Aは京都をフィールドに、自治体行政を支援する事業を展開しています。だから、「いま、こんな課題がある」という情報に接する機会も多く、その一つがICTがうまく活用できていない産業廃棄物の回収でした。 望月さんと意気投合した後、一緒に廃棄物業界で働く知人に現状を聞いたんですよね。そしたら、ごみの量と収集車の動きがうまくマッチングしていない…、とムダが多い悩みを打ち明けてくれました。それで、仮説をぶつけてみたら「こんなのあったら、助かるよ!」と。そのひと言が、実質的にプロジェクトの始まり告げる瞬間でしたね。

point01

確かなニーズはある。だが、どうすれば解決できるのか。海外の成功事例をそのまま導入するのか、独自に新たなモデルを創り出すのか。選択肢があるなかでまず、基軸となる通信ネットワークに選んだのが、NTT西日本が先駆者として実用化を推進するLPWAだった。

望月

実は、海外の成功事例のヒアリングで「商習慣が違うので、うまく日本には入り込めていない」と聞いていました。だからこそ、チャンスがあると気づいたんですが、まだその時は「日本ではなぜ、何が、うまくいかないのか」を解き明かす途上で、海外ではごみ貯留量の測定に3Gモバイルセンサを使っていました。「LPWAなら、もっといい仕組みができるはず」と考えて、BD部内のLPWAチームに相談して、それでやってみようという流れができました。
ちょうど、産業廃棄物の専門誌に京都府の方が「IoTで、こんなごみ収集の効率化を実現したい」と寄稿しているのも見つけました。その構想が、私たちが思い描く姿に、ピッタリ一致してたんです。すぐに中峯さんに「京都府さんに、アプローチかけていこう!」と。T&Aさんは京都密着ですし、偶然ですがそこも見事にマッチングしていました。

中峯

T&Aは京都をフィールドに、自治体行政を支援する事業を展開しています。だから、「いま、こんな課題がある」という情報に接する機会も多く、その一つがICTがうまく活用できていない産業廃棄物の回収でした。 望月さんと意気投合した後、一緒に廃棄物業界で働く知人に現状を聞いたんですよね。そしたら、ごみの量と収集車の動きがうまくマッチングしていない…、とムダが多い悩みを打ち明けてくれました。それで、仮説をぶつけてみたら「こんなのあったら、助かるよ!」と。そのひと言が、実質的にプロジェクトの始まり告げる瞬間でしたね。

中峯

望月さんは、大企業の社員らしくない(笑)。とても自由な発想で、フットワーク軽くどんどん動いていく。メールだけでなくチャットをしたり、互いのオフィスを訪ねて気軽にミーティングをしたり。NTT西日本さんは誰もが認める大企業なのに、こんなに自由な働き方ができる会社なんだ、と。このプロジェクトをどんどん前へ進めていけると感じましたし、楽しみも膨らみましたね。

3 ターニングポイント
新たに産業廃棄物のプロフェッショナルが参画。
センサメーカーも加えた4社共同事業体としてIoTで産業廃棄物の
収集運搬を効率化する国内初の実証実験の公募へ、再始動。
新たに産業廃棄物の
プロフェッショナルが参画。
センサメーカーも加えた
4社共同事業体としてIoTで
産業廃棄物の収集運搬を効率化する
国内初の実証実験の公募へ、再始動。
具体的なビジネスモデルの検討を進めるなかで、
京都府が最適な収集運搬ルートの選定など、
産業廃棄物の効率的な処理モデルを検証する
実証実験を「IoT・スマート産業廃棄物削減対策
事業」として公募する、とのニュースが
飛び込んでくる。
明確な目標を得たプロジェクトは、
新たに廃棄物・環境ビジネスの
コンサルタントであるエックスと、
センサデバイスメーカー・NISSHAの両社を、
仲間に迎えることになった。
望月

実証実験の公募を知ってある意味、私たちの仮説が立証されたと感じましたね。そのままやっていけばいいんだぞ、と。 ただ、入札して選定されるためには、より専門的な知見を持ったパートナーが必要になる。そこで青野さんに相談へ行ったんですよね。

青野

産業廃棄物の処理コストは約5.3兆円規模。その半分の2.6兆円が収集運搬と言われています。2016年には「廃棄物処理・リサイクルIoT導入促進協議会」(協議会)が産官学連携で発足し、排出から収集、最終処分まで一連の流れをIoT化で合理的にしましょう、というコンセプトもできました。 集めるごみを平準化し、貯留施設も不要になって処理コストが縮小する。そんな期待が高まる一方で、そのための仕組みやツールが何もない状態でした。夢物語で終わりかねない…と危惧するなかで、プロジェクトへのお誘いはそれを具体化し、実現へと近づけるチャンス。まさに渡りに船の気持ちで、ぜひ参画させてください、と。

point02

NTT西日本は通信ネットワーク、T&Aは地域デザインのプロフェッショナルだが、同様に産業廃棄物やセンサデバイスについても、その道を究めた強力な仲間を得て、「専門家集団」の共同企業体を編成。想いを一つに、新モデルの構築と入札をめざしていく。

望月

海外には産業廃棄物と一般廃棄物の区別がないこと。収集の仕組みを変えれば、最終処分場の焼却炉や貯留施設の設計規模の改善にもつながること…。青野さんから聞く話はどれも衝撃的でした。 誰もが収集の効率化だけしか見ていないなかで、産廃業界を知り尽くしていないと「ごみが出て、集めて、中間処理して、最終処理して、燃やす」というトレーサビリティーのすべてを考えられない。そういう発想はNTT西日本の独力では生まれないし、プロジェクトの提案も、深みがあってインパクトあるビジネスモデルになる、と確信しました。 NISHHAさんも頑張ってくれましたよね。ゼロベースから1ヵ月足らずでセンサを開発。ごみカートへのセンサの取付も、設置方法や位置を3パターンに大別して、提案書に盛り込めました。

青野

民間ビジネスの産業廃棄物は、一般廃棄物よりも規制が厳しいので、単純に「量を計測し、データを飛ばして効率化」とならない壁がある。海外はごみの成分で分類しますが、日本は製造業や建設業など事業活動で排出されるごみが産業廃棄物で、それ以外が一般廃棄物。出どころによって名前も処理方法も変わる。前提が全然違うから、海外の成功モデルが通用しないんですよ。

point03

産業廃棄物業界が描く設計図を、具体化できる仕組み(LPWA)もツール(センサ)も知見(産業廃棄物ノウハウ)も、プロジェクトには揃っている。迎えた2017年10月、大手携帯キャリアなど4社が競合した公募入札で、他を圧倒する「88点」の最高得点を得て、選定された。

中峯

2位に24点もの大差をつけられたのは、事前に仮説を持って動いたことが大きかったですね。公募後もいち早く、実証モデルに指定された排出事業者や収集運搬を担う京都環境保全公社さんを回ってヒアリングも重ねました。カートに、センサをどう取付ればうまく測定できるかなど、「何を、どうするか」を具体化できた提案が、「よく練れているね」という高評価につながったと思います。

望月

ヒアリングも、産廃収集のルールを「こいつ、わかっているな」と思ってもらえるから、受け入れ方も、引き出せる情報量も違う。さらに現場の声を持ち帰って、すぐに青野さんに相談できる(笑)。公募後に動き出した他社と比べて、「理解の深さが違う」というのが決め手になったと思いますね。

青野

それぐらい、精度の高い提案だったということ。現状データをオンタイムで見られるだけはなく、それを基にAIで需要予測にもつなげて、収集運搬のシフトまで決められるようにしよう、というのは、私たちだけでしたからね。

梅村

LPWAにおいても、提案段階から京都市内にアンテナを立て、電波の飛び方を事前検証することで実際に利用可能なエリアを明示することでより説得力のある提案書にできました。最適なLPWAのネットワークを構築する上で、アンテナの高さや周辺環境は非常に重要である。はより高い位置に付けた方が、電波は飛びやすい。しかしながら、都市景観を守る条例がある京都市は、指定した場所に設置できないケースもあった。環境の良い場所を探す苦労もありましたが、選定が決まって報われましたよ(笑)。

4 ブレイクスルー
いまある制度の最適化だけで終わらず、IoT時代にふさわしく、
現場の実情に合う新しい法律や制度づくりにもつなげていく。
実証実験は、その第一歩。
いまある制度の最適化だけで終わらず、
IoT時代にふさわしく、
現場の実情に合う新しい法律や
制度づくりにもつなげていく。
実証実験は、その第一歩。
廃棄物量の視える化と、効率的な実需連動型の
収集運搬モデル。これまでにない
IoTプラットフォームをリアルな姿で提案し、
高評価を得て見事に受託したプロジェクト。
一方で、想定外の出来事も待っていた。
実証実験の直前に収集対象が変更になり、
効率化の鍵を握る一括回収が
できなくなる可能性が生じた。
望月

公募段階では、廃棄プラスチックなど資源ごみの「有価物」を想定した実証試験でした。大量の産業廃棄物と比べ、少量の有価物なら収集車が複数の排出事業者を回り、合積みで一括回収するのがちょうどいいね、と。それがリサイクル資源市場の暴落で、有価物の需給バランスが崩れてしまい急遽、産業廃棄物に実験対象が変更になった。収集事業者が、集める時にお金を払うのが有価物で、もらうのが産業廃棄物。仕組みは同じなのにその違いが大きくて、産業廃棄物は産業廃棄物処理法を遵守したオペレーションが求められる。

中峯

実証実験をする京都市内では、合積みが有価物はOKでも産業廃棄物はNGだったんですよね。何度も交渉を重ねて、実証実験では何とか認めてもらえることになったけど、一時はどうしようかと。

青野

廃棄物処理法は最初の施行から改正を繰り返しているので、運用面では、いろんな解釈ができるんです。廃棄物処理法には産業廃棄物に対してマニフェストという制度があって、産業廃棄物では排出量と、排出から最終処分場まで適正なプロセスを辿ったことも証明する必要がある。合積みの一括回収は排出量の正確な計量ができないので、運用上認められず効率化ができない、という壁がありました。 今回のプロジェクトは、いまある制度の制約の中ででうまくいくかどうか、だけで終わらないもの。LPWAなどの新技術を活用して合理化を図りつつ、IoT時代にふさわしい法律や制度またその運用方法へ、何をどう変えればいいかも導き出したい、というのが私たちの想い。合積みがOKな自治体もありますし、まずその変化を起こす第一歩を踏み出したということですね。

point04

壁を一つ乗り越えたプロジェクトは、実証実験へと突入していく。LPWAの精度向上や複数種類の測定センサの開発、管理データを表示するポータルサイトの見やすさの改善など、効率化と最適化にさらに磨きをかけ続けている。

中峯

測定センサの設置も、想定外のことがありましたよね。超音波を拾う範囲が広く、廃棄物カートの中は空っぽなのに壁に当たって「100%」と表示されて…。 一番驚いたのは、急に冷え込んだ冬のある日、夜中に電話があって「センサがすべてエラーになって停止しました」と聞いた時。気温が、氷点下20度を超えたことが原因でした。実証実験が始まってからも微調整は欠かせませんし、ずっと現在進行形ですね。

望月

LPWA規格の「LoRa WAN™」は電力消費量が少ないのが強みですが、それは通信時だけ通電するから。通電しないと基盤が低温になる特殊なセンサだからこそ、あり得ないことが起きた。実証実験がスタートし、初めてメディア取材を受ける直前で、現地へ行って手で温めようか、と冗談も言いましたが、半分本気でしたよ。最終的には、ファームウェアのアップデートでうまく解決でき、一安心しました。

梅村

事前検証に基づく机上の計算と、実環境での電波の飛び方の違いにも苦心しました。製造・建設業の敷地内は高い建屋が多くあり、しかも廃棄物置き場はさらに奥まったところにあってシャッターも閉じているから、これらの遮蔽物により電波が悪化する。 当初の予定よりも基地局の数を増やしたり、送信プログラムの改良をおこなったり、さらにはデバイスの工夫をNISSHAさんにお願いしたり。ただ、実証試験のためだけでなく本当に商用で使えるものにしようと、一緒に改善を重ねてより良いものづくりを進めたことは、とてもいい経験になりましたね。

point05

低温対策に、アンテナやセンサの改善。苦心を重ねた取り組みの数は、そのまま実証実験では確かな成果となる。同時に、つかんだ手応えも大きい。

望月

収集カートには長年、分別しないままの廃棄物が放り込まれていて、効率化がしにくい一因でした。収集事業者さんには、「お客さま」である排出事業者への遠慮があったんですよ。、ただ、そのままでは合積みで一括回収ができません。「分別してください」と私たちも一緒に排出事業者さんにお願いしたら、あっさりと「わかりました」と。 何十年も変わらなかったことが、一瞬で変わったんです。収集事業者さんも、本当に効率化につながることは、むしろ提案する方がお客さまのためになる、という考えが芽生えています。

中峯

排出事業者さんの意識も、明らかに変わりましたね。協力いただいた5社うち、焼却していた廃プラをRPF(廃棄物リサイクル固形燃料)向けに活かそうと、処理契約を見直す動きが始まっています。 排出と収集、双方の立場に気づきが生まれ、意識が変わったということ。ビフォア・アフターで、実証実験による定量的な数値の変化がわかるのはこれからですが、今後はごみの種別もセンサでわかるようになっていけば、もっと大規模な、いい変化につながっていく。私たちも、どんどん働きかけていきたいですね。

青野

センサの守備範囲を広げて、木質チップや古紙、廃プラなどRPFに適した材質や成分を選り分けることも、京都府さんへの中間報告でも「次」を見据えた話として出ましたよね。今回の実証実験の範囲を超えますが、そこから先に大きな発展性があります。収集だけに特化してごみごみ集積所の規格化もできれば、一般廃棄物のフィールドにも広げていけますよ。

5 アワドリーム
静脈産業に風穴を開け、
培った知見で新たなユースシーンを。
静脈産業に風穴を開け、
培った知見で新たなユースシーンを。
2017年12月に本格稼働した実証実験は、テレビ、
新聞などのメディアから相次いで取材を受け、
大きな反響の声がプロジェクトメンバーに
届き始める。国や全国の自治体、産業廃棄物事業者
などから、実証実験の成果を踏まえて、
さらに「その先」につながる新たな取り組みへの
期待の声が高まっている。
中峯

実証実験は排出事業者の規模が大きく、廃棄物も多量で1社だけで4トン収集車が満載になることも多かった。合積みで一括回収するデータの蓄積が、これからのテーマの一つですね。

青野

大量の廃棄物は定期収集すればいい。IoTによる効率化は、少量だけど溜まったら回収が必要になる不定期収集にこそ成果を発揮します。産業廃棄物のマーケットは不定期収集が9割を占めますし、ビジネスとしても可能性が大きいんですよ。 廃棄物処理を合理化するトータルシステムとして最も先行するプロジェクトの成果を知って、国も補助金を出して新たな自治体や民間事業者での事例をつくりたいと動き出しています。協議会の理事を務める大学教授も「論文のテーマとして、学会に発表したい」と言っていただけるほどです。

望月

実際に「やった」という実績と、結果に基づく知見が大きなアドバンテージですね。NTT西日本も2月に協議会に加入しましたし、これから私たちがさらに仕掛けていくのは、プロジェクトの成果をもとに、こんな運用をしたらこう変わる、という提言をすること。「IoTで年間数十億円ものコストを効率化できますよ」と、京都府以外の自治体や国の省庁、大学なども巻き込んでいければ、と。 提言して初めて、新たなジネスモデルが立つんです。ただそれは、NTT西日本だけではできないこと。アイデアは盛りだくさんでも、業界や現場の常識を知る頼もしい専門家がいるからこそ、変なアイデアでもいい部分を残しながら、どんどん極めていける。一つの業界でパイを奪い合うのではなく、みんなが少しずつそれぞれの領域を超えてつながった「ここ」という新しい世界が、事業になっていくんですよ。

梅村

LPWAはいま、福岡市様とも市内全域にネットワークを展開する実証実験を行っています。実証実験参加者として様々な業種、業態の方々を集い、産官学が共になって先進技術のIoTを用いて「新しいビジネスを生み出していこう」という産業振興イメージですね。一方で、今回の京都府さんの実証実験は、具体的なユースケースとして「こうしたい」というところが入り口。End to Endでデバイスからプラットフォームまでをつなぎ、さらに得られたビックデータをAI等を活用し解析して効率化に役立てるプラットフォームは、まだ全国的に例がないのではと考えます。京都から「IoTはこんなプラットフォームを、こう使えるんですよ」とユースケースを広げるステージへと、さらに歩みを進めていきますよ。

point06

IoTを使った新しいプラットフォームと運用を、先駆者として提言する。その夢とチャンスは、京都から全国へ、産業廃棄物の収集効率化から環境サービスモデルの創出へと、つながっていこうとしている。

青野

産業廃棄物の世界は静脈産業と言われますが、動脈産業と比べて流通システムはまだバラバラ。IoTのLPWAやセンサの技術で合理的な姿に変えるビジネスチャンスが広がっています。第一人者のNTT西日本さんがそのフィールドに乗り出すことで、風穴が開いたと思っていますし、これからいろんなアイデアが具体化していくのが楽しみです。

中峯

京都発で、しかも全国初となった取り組みは、地域を思う京都愛と新しいことへのチャレンジ精神が旺盛な京都だからこそ、ピタッとはまった感じです。これからも京都に根差して問題意識を共有しながら、全国の皆さんにも良き先例を発信し、つながりも深めていけたら嬉しいですね。

梅村

産業廃棄物とネットワークが結びつくって、最初は誰も思わない。だけど、一つロールモデルが出来上がると、「そういうことができるんだ!」と気づく。同じように、まだ埋もれているけどLPWAのネットワークが役立つ領域って、たくさんあるだろうな、と。視野を広く持って、いまはまだ誰も思いつかないところへもぜひ、展開していきたいですね。

望月

産業廃棄物だけで終わらずに、社会課題と捉えて環境サービスの世界まで広げていける、という想いがあります。NTT西日本ってある意味、余裕のある会社ですよね。2年前にこのプロジェクトを始めた時も、周囲には何をやっているか、よくわからない事業だったはず。でも、社内にも社外にも、応援し協力してくれる人がいて、そのつながりを深めながら長い目で挑戦し続けることができた。そんなことができる会社だからこそ、いままでにない新しい市場を描き出せるし、ビジネス化につながっていくのは「後の話」。しっかりと世の中の役に立てば、自ずと結果として利益を生むことができると信じています。

point07

通信ネットワークなら、誰にも負けない。その誇りのちょっと先にも想いを馳せて「+α」を描き出し、ビジネスとして実現する。NTT西日本はこれからも、様々なアライアンスやパートナーとの共創によって、新しい世界を切り拓いていく。

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